「どんな記事を書けばいいですか?」
ライターさんに聞かれたら、どう答えますか? メディアの立ち上げ時にとても悩みました。良い記事がどんな記事か、どんな記事を出すことを目標にするか、具体的に決めておけばメディア全体のまとまりが生まれるのではと考えていたからです。

■良い文章とは何か
弊社のインターン生に良い記事のイメージを聞いてみると、「読みやすい」「役立つ内容が載っている」「誤った文字の使い方をしていない」「面白い」「オリジナリティがある」…など、答えがいくつもでてきます。どの答えも正解で、良い記事であることには間違いありません。
ただ、一言で言えるようにできないか…そこで思い出した書籍がありました。
この本ではおしまいまで通して、「完読される文章が良い文章」ということに設定します。
※唐木元(2015)『新しい文章力の教室』インプレス
最後まで読まれなければ本意が伝わらないだけでなく、SNSで共有されないでしょう。しかし、最後まで読まれる文章をどう作ればいいでしょうか。
■最後まで読まれる文章をどう作るか
最後まで読まれる文章のポイントは2点あると考えます。
ひとつめは共感。情報をただ受け取る単方向のコミュニケーションから、自分が「こう思う」と発信できる双方向のコミュニケーションに移り変わったことで、ユーザーが書いてある文章に対して、自分に置き換えて読んでもらえれば、伝わりやすく、感情にも訴えやすいでしょう。
例えば、「コンビニおでん販売開始!1つ20円引き」とただ情報を伝えるだけではなく、導入に「肌寒い季節にはおでんが食べたくなります」と加えればどうでしょう。『スタートしたから安いのね』といった情報よりも、『そういえば最近寒くなってきたかも…』と自分の状況に照らし合わせることで、同じおでん販売の情報が身近に感じられるのではないでしょうか。
ふたつめはお得感。共感できても、全て知っている内容しか書かれていなかったら、「読んで損した…」と思うでしょう。読んで新たな発見があり、内容に驚きがなければユーザーは満足しません。
良い記事の目安を設定することで良かったのは、記事を企画する段階で、共感部分とお得な部分が何かを示してもらえることです。これらが薄い企画は練り直します。
■執筆者にとって良い文章
さらに、記事を書く仕事をしている側から見て、「文章がきっかけで新たな仕事が来るかどうか」も判断材料のひとつになります。
編集者としては、その辺りも考えて依頼すると良さそうですね。
(文/NEWSY エディター・京岡栄作)
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